外国籍のこどもが来日し教育を受ける場合|日本での学校・進学・勉強について(母語が日本語でない場合)

外国籍の両親が日本で働く場合、こどもは日本に来て、①何に困るのか?②進学や進路はどうなるのか?について、説明します。今回のブログは「日本語を母語としない場合」の話です。日本で生まれた場合や母語が日本語の場合は別のブログを参考にしてください。

以下の方はこのブログを読むことをおすすめします

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  • 中学生、高校生で本国から日本に来日した子どもがおり、母国語以外は全く話せないこどもがいる家庭
目次

日本の教育制度と進学について

日本では生まれたあと、以下の教育施設があります。学校の区切りは「4月から次の年の3月まで」となっているので、区切りの違う、アメリカ、中国、韓国、ベトナムなどは特に注意が必要です。また各学校の在籍年数が、他国と異なる場合があります。(例えば日本の小学校は6年間ですが、ベトナムは5年間です。)
来日した場合は、どの学年に当たるか確認します。

年齢日本の教育機関
0歳から6歳0-6歳 保育所(保育の必要性がある人のみ)
3-5歳 幼稚園(保育の必要性に関係なく入園できる)
6歳から12歳小学校
(義務教育、公立と私立があり、私立は試験がある)
12歳から15歳中学校
(義務教育、公立と私立があり、私立は試験がある)
15歳から18歳高校
(公立と私立があり、両方試験に合格する必要がある)

日本では、テストの評価のみで合格不合格が決まらず、内申点や面接が必要な場合もあります。入国して在留期間が長いと外国人等特別募集に該当しない場合もあります。高校は神奈川県だと公立は1校しか受験が出来ません。このようにそれぞれのこどもの年齢や日本語の理解度、来日のタイミングによって、進学先、勉強方針が全く異なります。

こどもが日本に来日して起こるトラブルや困りごと

日本に来日し、日本語が分からないままで生活することは可能です。両親のコミュニティや地域のコミュニティで過ごしており、学校では静かに話さずに過ごす、、、そうして何年も過ごした場合に、どういった困りごとが考えられるでしょうか?以下の点での困りごと、トラブルが考えられます。

各手続きや相談先が分からず、幼稚園や保育所に申し込みができない

幼稚園や保育園に通わせたいと思っても、たくさんの書類や日本語が読めず、困ったことはありませんか?
記入する場所も多くてわからない、翻訳機を使ってもうまく理解できず、諦める。夏休みの間だけ子供を預けたいなどという場合に、相談先が分からない。日本人の子どもはどこで過ごしているんだろうと疑問になることはありませんか?様々な利用できるサービスがあるにも関わらず、知らない人、たくさんいます。

受験や勉強についての理解が足りず、進学できない

日本では、中学は義務教育のため、テストなしで行ける学校があります。高校は義務教育ではないので、テストがあります。日本語のテストを受ける大変さや、外国人枠で受験する場合も、こどもの学習の状態によって対策が必要です。インターナショナルスクールは金額が高くて入れないことがあります。そういった学校や進学に関する情報が分からないままになっている外国人のご両親を見かけます。高校受験は2月ですが、7月8月には来て対策する必要があります。そのままだと高校受験は不合格です。そうすると高校には行けないので、翌年に受験するなどの対策が必要です。

利用できるサービスを知り、うまく活用しよう

来日し、学校が始まると、忙しくてこどものことを調べる時間は無くなっていきます。しかし、進学や勉強、こどもの将来について、日本で過ごしていくならば考えておく必要があります。日本には無料のサービスもありますし、行政は多言語で案内をだしているところもあります。ぜひ活用していきましょう。

地域の多国籍ラウンジなどのコミュニティ、ボランティアを活用しよう

地域に外国籍の人が増えてくると、多国籍ラウンジなどが出来たり、日本語を教えてくれる場所があったりします。無料や安く受けられることもあるので、積極的に活用しましょう。ボランティアの方は、勉強だけでなく、地域のつながりについてもアドバイスをくれたりします。また、そういう場所には母国が同じ子が集まりやすいので、友達が出来る確率が高いです。子どもがよろこびますので、両親もとても安心できますよ。

行政手続きや書類が多い時は、専門家に頼ろう

行政へ提出する書類が多くてわからない、在留資格申請(VISA)などで書類が分からない、小学校からの案内の書類が読めない、など、日常生活をしていると困りごとがたくさんあります。行政書士や各地域の日本語教師、区の相談窓口など、無料相談もありますので、積極的に活用しましょう。利用できるし日本人には当たり前である無料で使える施設やサービスはたくさんあります。知らないままでいるのはもったいないので、ぜひ聞いて活用してみてください。

まとめ

日本にきて、学校は決まったものの、その後どうしたらいいかわからない方の相談をお聞きします。学校などでケアされている場合も多いと思いますが、まずは相談できる場所をつくると、日本の生活になじめて、日本語も上達し、日本での生活の幅が広がります。ぜひ相談してみてください。当オフィスもいつでも相談を受け付けております。お気軽に問合せより「無料相談希望」と入力していただけたら、お客様に合った地域のボランティアや手続きなどの提案をいたします!

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